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映画・テレビ

2021年10月 8日 (金)

ゴルゴ13! 高倉健版&千葉真一版デューク東郷 ! 映画を観た!

さいとう・たかをさんが9月24日にお亡くなりになった。享年84歳。

「ゴルゴ13」で知られる劇画家だ。

この7月に「単行本 ゴルゴ13 201巻」が発売され、その巻をもって「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」のギネス世界記録と認証されマスコミを賑わしたばかりだった。

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SPコミックス 「ゴルゴ13」112巻 死臭の聖者 表紙カバー

(1999/4/26 初版第1刷発行)

その二ヶ月前の5月、 WOWOW で「生誕90年 高倉健特集」があり、「鉄道員ぽっぽや」「居酒屋兆治」など計19本が放映された。「ゴルゴ13(1973)」もその中の一本だった。(健さんは1931年生まれで、7年前、83歳で没された。)

我がライブラリーには健さん映画は既にほとんどあったが「ゴルゴ13」はなかった。いや、そもそもゴルゴの実写版があることさえ知らなかった。早速録画した。

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SPコミックス「ゴルゴ13」121巻 贋作工房 表紙カバー

(2001/8/5 初版第1刷発行)

さいとう・たかをさんはゴルゴ(デューク東郷)の人物を作り上げていく上で30歳代の高倉健さんをイメージしたということは聞いていた。(2014年 ダ・ヴィンチ3月号)その辺りの縁もあって、映画も創られていったようだ。

お読みになった方もいらっしゃるでしょうが、ウィキペディアで紹介されているエピソードが面白い。

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1973年版映画タイトル

1973年版映画だから、1971年か72年頃だろうと思うが、さいとうさんが東映に「ゴルゴ」の映画化を打診された。「ゴルゴ」の連載は1968年からだから、まだ3年目か4年目の頃だ。あまり乗り気でなく、無茶なことを言えば諦めるだろうと、条件として「オール海外ロケ」「主演は高倉健」と返事をした。ところが東映は受け入れ、映画製作が始まったのだそうだ。そして高倉版デューク東郷が生まれた。

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東映1973年版「ゴルゴ13」より

映画を観賞した。

健さんゴルゴはカッコよかった。海外ロケはイランだった。

ただ、映画の展開がちょっと冗長だった。オープニングで、ゴルゴが依頼者の前に出現するシーンでも感じたが、最終盤に至り敵のヘリを撃墜するまでは良かった。だが、その後、熱砂をさまよいながら最後の標的を目指して進むのだが、ここが必要以上に長いと思いながら観ていたら、突然ターゲットがライフルの照準器に収まっていた。突拍子もない飛躍があった。

もっとも、当時のイラン・パフレヴィー王朝(当時日本ではパーレビー王朝と表記されていた。)の開発独裁体制の中で思うように撮影が進まなかったと回想されてもおり、多分様々な制約があったことによりシーンも切り刻まれツギハギ的な印象を残すことになったのだろうな。

それから6年、1979年になり、王朝はイスラム教原理主義勢力に権力を奪取され潰え去った。ちなみにアメリカとの対立はこのあたりから深まって現在に至るようだ。

千葉真一版デュユーク東郷も観た。香港が舞台だった。

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ゴルゴ13 九竜の首 1977年公開より

ユーチューブなどで予告編はあったのだが、当然ながら本編はない。

チェックしていたところ、rakuten tvで観られることが分かった。楽天はこれまでもホテルの予約などで利用しており、登録もしてあったのですぐ観ることができた。

千葉真一さんはうまい具合にメーキャップされていた。シーンによって印象は違ったが、劇画から抜け出したかのようにゴルゴそのものになりきっていた。ストーリー展開は4年前の作品よりぐっと良くなり面白く見ることができた。

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劇画も物置から引っ張り出して読んでみた。(観てみたか?)4冊あった。

なかなか面白いではないか。弟たちが見たものか、息子たちが買ったものか分からないが、私自身は劇画と接することはこれまであまりなかった。

ギネスを機にさいとうさんがTV.新聞などのインタビューに応え、ゴルゴが長く続いている要因をお話しされていた。一つはテーマが多彩であることだ。コミックを読み始めてその辺りは、まったくそうだなと共感することが多かった。

7月に大学教授でゴルゴ愛読者である土岐寛さんが新聞に語っていた。(朝日新聞2021年7月5日)

「領空侵犯など、日本が置かれている国際的な緊張関係も取り入れている。常に「現代」に訴える内容が、読者がついていく魅力になっている」「ストーリー展開も巧みだと思います」

そして、これを可能としているのは「作品が共同作業でつくられている」からだというのだ。原作・脚本や作画が斎藤さん一人でなくシナリオ作家から直木賞作家まで含めた多彩な専門家によって担われているのだそうだ。これならマンネリにならないね。斎藤さん自身も3年前の連載五十年に際して語っている。「ドラマを考える才能、絵を描く才能、構成する才能は本来別なんですよ。全部持っていなければいけないってのはムチャクチャですよ」(2018年10月17日朝日新聞)

そうだよね。それに加え画面構成というか割付について劇画という言葉を作り出したさいとうさんならではに語っているのは「手塚治虫先生の「新宝島」に出会い、紙の上で映画ができると衝撃を受けた」(2019年6月 手塚治虫賞受賞時スピーチ)ということであり、映画の画面構成そのものを紙の上でつくることがずっと貫かれてきたことが大きいなと感じた。

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さあ、観始めたコミックスをさらに観続けよう!

 

 

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2021年8月20日 (金)

縁あって藪の中

縁あって藪の中に分け入った。

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密を避け、一人竹藪を彷徨った

山の竹藪に分け入ったのも間違いないけど、実は、芥川龍之介の小説「藪の中」をさらっとでなく辞書を片手に読んだのだ。

私にとって見れば、今更ながら芥川を読み返すなど特別の縁がなければすることはないのだが。

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ま、縁などと言ってはみたものの大それたことじゃない。

前回観賞した映画「野良犬」に続けて、この際、黒澤関連映画を一気に観てみるかと思い始めた。

黒澤関連のドキュメントを視聴したり、映画本をめくっているうちに、我が家のライブラリーに黒澤映画のリメイク版があることに気がついた。ヴェネツィア映画祭金獅子賞「羅生門」のリメイクだ。それが二本もあったのだ。

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黒澤映画で三船敏郎が演じた多襄丸を二人の俳優が演じている。一つは小栗旬が演じる「TAJOMARU」。二つ目は「MISTY 」。こちらでは多襄丸を豊川悦司が演じ、天海祐希、金城武が共演する。

そして、その原作が龍之介の「藪の中」と「羅生門」なのだ。

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どうせならばと、原作を読んでから映画を見ようと読み始めた。とはいってもそれぞれ短編なのであっという間には読み終わった。

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「藪の中」は全15ページ

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「羅生門」は全10ページ

ところが、読み始めると、結構見慣れない漢語が混じっている。

そこで電子辞書を片手に読み始めたわけだ。後で気がついたのだが、難しいのは多くが名称などの名詞で、今では日常に見られないものが主だった。わからなくて当然。落胆しなくていいのだ。(各文庫版巻末の注釈も充実している)

 ex蘇芳(すおう)=染料植物、  牟子(むし)=市女笠の周囲に等身の薄い布をたらしたもので山野を行くときに使う、  市女笠(いちめがさ)=菅(すげ)または竹皮で編んだ笠で中央部が高くなっている、菅は「すが」でも「スカ」とも読まず「すげ」、上流階級の女子が使った。 

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市女笠と牟子をかぶった女性(映画「羅生門」より)Dsc05687-3

法師髪(ほうしがみ)=馬のたてがみを坊主のように剃ってしまうこと、  如露亦如電(にょろやくにょでん)=露のごとくはかなく稲妻のごとく一瞬にして消え去ること。等など。

そもそも芥川龍之介が小説の下敷きに古典=今昔物語集を使っているのだから当然だね。平安期に成立した説話集だものね。これを橋本忍と黒澤が脚本に仕立てたわけだ。凄いし面白い。「今は昔、あるところに・・・・・」

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藪の中も多彩だね!

 先ずは本家黒澤映画「羅生門」を典拠の芥川小説に照らしつつ鑑賞し、次いでリメイク版を小説及び黒澤版との対比で観たらどんなことが頭をめぐるやら。

ちなみに、以前「隠し砦の三悪人」(1958年公開)と、そのリメイク版、タイトル同じく「隠し砦の三悪人」(2008年公開)を観た。キャストは阿部寛、松本潤、長澤まさみ、など当時も今も頑張っている俳優達だったのだけれど全く別物に近い映画だった。この時の私の軍配は黒澤作品だった。

 

2021年8月 7日 (土)

猛暑凌ぎにゴクゴクとビールで喉を鳴らしたい!一番うまそうなビールの映像は「野良犬」(黒澤明監督)の一場面だったって!

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新東宝・映画芸術協会共同製作1949年作品(以下同じ)

この映画「野良犬」は1949年公開の黒澤明監督作品だ。主人公は刑事役の三船敏郎と志村喬。

三船は1946年に東宝ニューフェイスとして映画界に入って四作目(??)の作品になるのかな。

黒澤明は1943年に「姿三四郎」でデビューして一躍注目され、世界大戦終了後の初監督作品は「わが青春に悔いなし」(1946年)だった。三船を起用したのは1948年の「酔いどれ天使」に次いで二度目が「野良犬」だ。

三船はまだ29歳だった。

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この下手うま手書きの配役名がいいね。

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それで、何故「野良犬」なのかだ。

実は、三週間前(7/20)のことになるのだが、新聞のコラム(朝日新聞 天声人語)に「ビールのグラスを傾け、『おいしい』と言うだけのCMは究極のワンパターンながら、やっぱり喉が鳴る」と、酷暑乗り切りの術である冷えたビール愛飲話の続きに映画の中の美味しいビールのシーンを紹介していた。「野良犬」の一場面だった。

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こんな高級ビールが登場したわけではない。

これは、我が家で自分へのご褒美として、たまのたまに発泡酒でなくビールを飲む際の特別の缶なのだ。

一昨年の夏までは、暑くなれば何度も、また遠く電車を乗り継ぎながらも友人たちと居酒屋やらビヤガーデンやらと飲み歩いたものだ。しかし・・・昨年、今年と、お上の御達しで家に軟禁状態となり飲み屋巡りは叶わぬこととなった。

(8月6日金曜日)コロナ国内感染 累計100万人超える。

8/7 東京オリパラ組織委員会は大会関係者感染が409人になったと発表。

さらにたまには、下のようなもう少し値の張るものも飲む。

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このビール意外にいけた!

話を戻せば、幸いにも黒澤作品の録画は我が家に何本かあって「野良犬」も観ることができた。

美味しそうなビールの場面を探してみた。

ビールは、なかなか登場しない。

 

物語は村上刑事(三船)が満員バスでピストルを掏られたことから始まった。不運なことにその拳銃を使った犯罪が発生し必死に犯人を探すのが前半の展開だ。

それにしても終戦直後であり、今とは銃器についての認識も違うのだろうが、警官が射撃場で訓練をしたあと、実弾が7発も入った拳銃コルトを無造作に私服のポケットに入れ、そのままバスに乗るのだからな。

結局、ギュウギュウ詰めのバスの中で横に居た女スリにピストルを盗られた。

現在考えれば盗まれて当然の無用心だ。この当時、バスなどの乗り物でスリを働く者は「ハコ師」と呼ばれていたようだ。

 

この不祥事を上司に報告する村上が「自分は、自分はどうしたらいいのですか」と責任をとろうとするのだが、聞く上司が「自分はなどと言うな!ここは軍隊でない」と咎めながら「免官などという野暮な裁きはないよ」と返す。

このやり取り、「敗戦と戦後民主主義」の時代を感じさせた。

 

苦労の末にスリ犯を突き止め、女は「お銀」であり、ねぐらもわかった。彼女はとぼけて知らんふりをするのだが、村上の粘りに負けて折れてくる。

深夜23時30分、外で待機する村上にお銀は「お前さんには負けたね」「お食べ、ビールも冷えているよ」とつまみとビールを持ってきた。

でも、これは、紹介された美味ビールの場面ではなかった。この時も飲めば美味しかったろうけどね!

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ピストルはとうにお銀の手を離れていたが、行方について「ヒントだけよ」と言って「ピストル屋を探してごらん」と教える。

村上「ピストル屋?」

お銀「もぐりだね」(そんなことも知らないでという意味で)。「ピストルの出物が流れていくところがあるんだよ。そこで売り買いしたり、損料で貸したり、物騒な話さ」

村上(三船)はこのヒントを下に捜査を始める。復員兵の姿に身をやつした潜入捜査だ。

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日本の敗戦からまだ四年。汽車はこんなだったし、街中では街頭理髪店が成り立っていた。南、東南アジアの旅の途上でもこんな風景にでっ食わしたことがあったっけな。

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さまよい、疲れながらもホンボシにたどり着いた。その者は、野球観戦が大好きだということも分かった。

間もなく、ジャイアンツ対ホークスの試合があるという。当時の野球ファンには見逃せぬゲームなのだ。そのホシは必ず現れるという確信のもと試合当日球場で張り込むことになった。

 ※(ホークスについて)※

1938年にチームは南海軍としてスタート。その後二回の改名を経て1947年6月に南海ホークスとなり以後ホークスがチーム名の最後に着くようになった。1985 年福岡ダイエーホークス、2005年福岡ソフトバンクホークスとなり現在に至る。

張り込みの前後の時間に佐藤刑事(志村喬)が村上(三船)を家に招いた。

そこで出てきたビールが「一番うまそうなビール」だった。

コラムでは「『配給のビールがあるのを思い出してね。』とベテランが若い刑事を家に誘い、一緒に飲む。終戦直後の夏の日、汗みどろになって聞き込みをした刑事たちの喉の渇きを思う。配給という言葉の響きとともに。暑いさなかの得がたい冷たさ、そんな飲み物、食べ物は長く記憶に残る」と。

ただ残念ながらゴクゴクと美味そうに飲む場面はなかった。

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配給のビールだ!

そして、球場での張り込み。Dsc05544-3

昭和24年の巨人対南海の戦い

後楽園かな?満席だ。

それに比べ、いま進行中のスポーツの祭典では、残念なことに無観客。スタンドが空いている。

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ユニホームは今の方が断然スマートだけれどね。

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でもスターはいた。背番号16番の川上哲治だ!(ジャイアンツ川上元監督の選手時代)1920年生まれの川上もこの年やはり29歳だった。

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最終盤、佐藤刑事も村上刑事も犯人の銃に撃たれた。佐藤は深い傷を負うが、軽症の村上が死闘の末に逮捕した。

モノクローム映画で、時代も70年も昔のこと、ではあったが今の刑事ものに比べても遜色がなかった。

この映画、当時キネマ旬報の評価で日本映画第三位(1949年度)になった。ちなみにその時の一位は小津安二郎監督の「晩春」だった。

コロナに終りが見えない中である。篭もるしかなければ、これからも映画の感想やら、花々草木の様子、たまに読む本の読後感などをボチボチ綴ってみるか。

それにしても、政権のコロナ対策のお粗末さが戦前末期の指導部に重ねられ語られるようになってきたね。

「あの失敗、国民を苦しめた元凶」と同じだと言われ始めたけどどうなんだろうね。

 

2021年7月 2日 (金)

ドラゴン桜を見た!桜木(阿部寛)の吐く言葉、乱暴だけど正論か?

4月25日に始まったドラマ「ドラゴン桜」第二シーズン。6月27日に大団円を迎え、今期最高の視聴率を取った。

初回14.8%からスタートし、3回では12.6%まで落ちたが、その後は回ごとにアップを続け最終回に20.4%まで行った。

開始3週前の4月5日には第一シリーズの第一話(2005年)が再放送され、旧ファンを呼び覚まし、新たな視聴者を掘り起こした。

Dsc04770-2第一シリーズタイトル

この第一シリーズで暴走族上がりの弁護士として登場し、生徒を東大合格まで指導したのが桜木建二(阿部寛)であり、落ちこぼれ生徒の一人が水野直美(長澤まさみ)だった。彼女は今では東大卒の弁護士だ。この桜木と水野がタッグを組み奮闘し、再び落ちこぼれ生徒を東大に合格させる物語だ。

Dsc04810-2第二シリーズタイトル

我が家では第8話までの溜め録ができたところを見計らって第1話からの連日視聴となった。

冒頭からかなり乱暴で、ブーイングが巻き起こりそうな言葉が飛んだ。

「バカとブスこそ東大へ行け!」

「搾取されるだけの人間になりたくなければ、不満ばかりいう人生を送りたくなければお前ら勉強しろ!」

「世の中は平等だ、国民は自由だ、差別なんか1つもねえ。そう刷り込まれて来た。」

「ルールを作っている奴らはな、この状況が美味しいからこういう仕組みにしているんだ」

「本質を見抜き、自分なりの答えを出す力をつけろ」

「そのためには勉強するしかないんだ」・・・・。

まあ、桜木の言うこと語調はともあれ、正鵠を射ている。

Dsc04813-2いよいよ本番。試験会場だ。

校内に作られた合格を目指す「東大専科」がスタートした。

遅れを取り戻すために中学の復習から始まった。

この辺も真っ当だ。

桜木は学習方法について生徒たちに時々鋭く発破を掛けていた。

このあたりも学力アップの正道だし、聴く人によれば「俺もこの方法でやれば・・・」などと思ってしまうようなアドバイスだった。

勉強法1.中学生の参考書で勉強の基礎を固める。・・・3週間で5教科の問題集を最低5回やる。

勉強法2.わからないところを教えあう。

勉強法3.己の弱点を知ることが合格の近道。

勉強法4.大学共通テスト対策として高校レベルのドリルを2週間で最低5回やる。

勉強法5.語彙力を高めるためにゲームをする。ゲーム「マジカルバナナ」等のお題の言葉から連想される同義語や類義語、反対語、その他関連する言葉を答えていく。

勉強法6.知識は実際に使わないと使えるようにならない。人に教えるなど。

勉強法7. 勉強方法は性格にあわせて選べ。

 ●計画的で慎重な性格者:1、勉強する場所は固定しろ。2、一日ごとのノルマを決めろ。3、仲間と進捗状況を報告しろ。4、今持っている問題集を徹底的にやれ。5、最初からハイレベルな問題に手を出すな。

 ●好奇心旺盛で飽きっぽい性格者:1、勉強する場所は気分で決めろ。2、ノルマは5日間の中で自由に調整しろ。3、憧れの人をロールモデルにしろ。4、テンションが上がる問題集を一冊見つけろ。5、ゲーム感覚でハイレベルな問題に挑戦しろ。

などのほか心構えやら、東大受験生がいる家庭で大事にすることなども語られた。

いずれにしろ仲間が大事みたい。

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専科の中に発達障害の生徒がいた。

この子は虫に夢中だった。結局この生徒も合格するのだが、人間が虫と共生できる社会を目指して学者になるという目標を持っていた。

私事だが、視聴開始した直後にたまたま「発達障害」に関する講習会に参加する機会があって行ってきた。そこで紹介された書籍を読んで東大受験もいいけれど、乳幼児の時の過ごし方が人としてとても大事だなと思い知った。

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 この本の中で著者は、かつての教え子との問答を通して自説を深めているが、いくつも得心のいくものがあった。

著者が現役保育士の片桐さんに子供にはどのような経験をさせたいのかを尋ねる。

片桐さんは応える。

「子供の時にしかできない『遊び』をたくさん経験してほしい」

「必要なのは『人とのコミュニケーション』。友達ができて、一緒に遊ぶ楽しさ。思いがうまく伝わらないもどかしさ。喧嘩をして仲直りする喜び。一緒に何か達成したうれしさ。考えて乗り越えられた達成感。」

「人と接することで、さまざまな感情が生まれ、葛藤するなかで成長してほしい。」

「人との出会い、かかわりの中でたくさん遊ぶ。この体験が必要。」

遊びが脳自体を発育させるのだね。

こういう体験をして育ち、学齢期に入ったなら桜木の方法論を学び実践するなら東大も射程に入るし、間違っても経産省のキャリア官僚のように庶民を舐めながら自らの愚かさを自覚していない人間、コロナ関連給付金詐取のような恥知らずな行為をする人間にはならないだろう。(6/25朝日新聞)

彼らだけでない。東芝と結託して物言う株主へ圧力かけた先輩キャリア官僚(6/11毎日新聞)やら忖度だけが己の職責かと思わせるキャリアの存在を最近よく聞く。(6/23赤木ファイル)

東大卒者の官僚志望減の報道も合点がいく。

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ドラゴン桜面白かったよ!東大五人合格!

 

2021年5月22日 (土)

朝ドラ「エール」全編視聴完了!薬師丸さん、お母さん役が様になっていた。あわせてデビュー作品も観たよ!少女だ~!

半年遅れとなったが、連続テレビ小説「エール」全120回分を5月4日に視聴開始しておよそ二週間かけて全編観終わった。

私の忘れっぽさや直ぐ眠くなる性癖にはリアルタイム視聴より録画後連続視聴が打って付けだ。

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この物語、作曲家古関裕而さんの生涯を虚実交えながら描いていた。

朝ドラ物語は大方が功成り名を遂げた方々の山あり谷ありの人生をたどりつつ、笑いや涙などを誘い、大団円を迎える。私のこれまでの数少ない朝ドラ視聴経験からの独断と偏見。

この物語もいじめられ子でしかなかった古関少年(ドラマでは古山裕一)がある時、自らの音楽の才能を自覚し、良き出会いや繋がりが生きて成功談となっていたが、そもそもは東日本大震災10周年にちなんでの応援物語と聞いていた。

そして、古関裕而がオリンピックマーチの作曲者であることから五輪の盛り上がりにも繋げるものだったようだ。

古関は福島県出身であり、おあつらえ向きだった。

Dsc03253-2_20210521161701福島の海かな?

ドラマは冒頭の原始人の登場やらコミカルな幽霊を出現させたりするなどの奇抜な演出に加え、戦争の悲惨場面などのシリアスなものも織り込んだりと全体として考えさせられながらも面白く観れた。

戦争については放映中から少し話題になっていたが、インパール作戦や原爆投下された長崎に触れることで戦争の理不尽や悲惨さを伝えていた。

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特に、古関の軍歌作りと絡めながら、心の揺らぎを描いていた。

私は、このドラマで初めて知ったのだが、「露営の歌」や「ラバウル海軍航空隊」も古関作曲だったんだ。

幸いにもこの時代には私は未だこの世の人でなく直には「勝ってくるぞと~」は聴くことはなかったけれど、戦争映画やドラマで何回も聞いて知っていた。

実際はどうであったかは定かでないが、古関はビルマ(ミヤンマー・インパール)に軍の慰問に訪れたのだが、出征していた恩師と出会ったのも束の間で眼前で師の戦死を見届けざるを得なくなったり、自分の作った曲に鼓舞され戦地に赴いた兵士たちが次から次へと果てる姿など阿鼻叫喚にショックを受けた。

その後、しばらく曲作りができなくなった。

Dsc03265-2_20210520204201東京オリンピック入場行進(エールより)

物語は、終戦後に移り、ようやく気を取り直した古関が「長崎の鐘」「イヨマンテの夜」そして「オリンピックマーチ」などを作曲し終盤を迎えることになる。

まあ、そんな大筋だった。様々な関心興味を持たされたのだが、なかでも古関と妻のそれぞれの母親を演じた女優さん達について興味を持った。それと山田耕筰を演じた志村けんさん。

古関の母「古山まさ」を演じたのが菊池桃子さん。そして妻「音」の母親「関内光子」を演じた薬師丸ひろ子さんだ。

お二人共、現在の実年齢が50代であり、ドラマのなかでも孫を授かるお婆さんを演ずるのだがいつまでもアイドルといった感じで明るく若々しい姿を見せていた。

志村けんさんは悲しいことにコロナに罹患し急逝されてしまった。昨年の3月29日のことだった。(享年70歳)今回ドラマで拝顔したのが亡くなられて一年一ヶ月過ぎたところだった。ドラマのなかでどう起用されているかと見たのだが、貫禄充分な姿で山田耕筰を演じ最後は手紙に言葉を残すという形で上手く収まっていた。

そして、薬師丸ひろこさんの映画デビュー作品「野性の証明」(1978年作品)が5月13日WOWOWにて放映された。

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観た!なんと、まだ14歳の頃の作品だ。

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角川映画が米軍の協力を得ながら制作した自衛隊特殊部隊の暗躍を柱にしながら地方で権勢を振るう集団との絡みや殺戮を描いたアクションものだ。

そこに、親を殺された薬師丸が絡んでくる。

この映画についても少し触れようかと思ったのだが、次の機会にしよう。実は、この映画は「高倉健生誕90周年記念特集」の一本なのだ。基本的には録画できるものは録画したので、高倉出演作品の主なものが揃ったかな。順次鑑賞しながら想いを綴ってみるか。

ところで、この特集の映画の冒頭に必ず出てきたのが、次の字幕だ。

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高倉さん出演作品と田中邦衛さんは少なからぬ縁があったようだ。この「野性の証明」にもワンシーンだけど出演していた。バーのマスター役だった。

そして、これらを観ている最中に発表されたのが田村正和さんの訃報(4月3日逝去)だった。

これには本人は出演していないが、偶然にもお兄さんの田村高広さんが出演していた。

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自衛隊特殊部隊の描き方が防衛庁には気に入らなかったのか協力を得られなかったのだが、結局アメリカカリフォルニアの州兵訓練施設キャンプロバーツで戦車やらヘリコプターなどを派手に登場させた戦闘場面が撮影された。結果、それなりに迫力あるものとなった。

この作品での自衛隊特殊部隊は権力に抵抗するものは躊躇せず抹殺するというものだった。なるほど、防衛省(庁)は顔をしかめるか。

そう言えば今朝の新聞コラムに外国人収容問題でクローズアップされている入管施設のことが出ていて戦前の弾圧機関であった特高に属していた人達が少なからず公職追放を免れ、戦後入管の仕事に携わったそうだ。

かつての体質を引きずっているのではと。怖い怖い。

ミヤンマー、イスラエルが頭に浮かぶ。香港もか!

2021年5月 1日 (土)

「寡黙な父、気弱なヤクザ、初老の夜間中学生」を演じた田中邦衛さんが亡くなられた!

俳優の田中邦衛さんが今年3月24日にお亡くなりになった。88歳だった。

表題に用いたカッコ内の言葉は4月3日付朝日新聞夕刊「素粒子」に掲載されていたものを引用させていたただいた。

「寡黙な父、気弱なヤクザ、初老の夜間中学生。見る人の心に、それぞれの田中邦衛が住む、そんな俳優が逝った。」(4/3朝日夕刊一面)

この四週間で私も遺作を何本か観た。画面上の邦衛さんを見ながら「素粒子」の評価に共感できた。

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4月14日配信の「映画com」で丸の内東映の企画が紹介された。

「高倉健生誕90周年 & 田中邦衛追悼上映」というものだ。

そこで初めて知ったのは、邦衛さんが「網走番外地」と「仁義なき戦い」に共に出演していたことだった。

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映画 網走番外地より

上映予定映画は我が録画ライブラリーにも何本かあった。

実は、ヤクザ映画はあまり好きではない。でも、監督別、俳優別に整理していると、TV番組表で代表作を見つければ録画したくなるものだ。

高倉健さんで言えば「網走番外地」シリーズは外せない。また菅原文太、深作欣二監督と言えば「仁義なき戦い」シリーズは言を俟たない。それでしっかり録画してあった。しかし、と、言いながら一度も再生視聴していなかった。

実はそこに邦衛さんがいたのだ。

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この汽車で囚人が護送されてきた(網走番外地より)

 「番外地」の第一作は1965年に上映されている。驚いたことは同年中に一気に第三作まで公開されたことだ。

この当時は、どの映画製作もそんなペースだったようだ。

当時、高倉は34歳、邦衛は一歳下で33歳だった。若い。(以下、敬称略)

邦衛の登場は、冒頭の護送囚人を乗せた蒸気機関車が網走駅に着いた場面からだった。

監房の中で牢名主に各々自らの罪状を明かす場面があったが、邦衛は前科13犯だと得意になって話すのだが犯罪人集団の中にあっては微罪を重ねたヒヨッコでしかなかった。

この時の邦衛の喋りは歯切れよく寅さんなみに見えた。でも、やはり根が優しい、気弱なヤクザだったかな。彼特有のはにかんだような愛嬌はここでも見られた。

以外だったのだが、その頃のヤクザと言うか任侠映画について言われてきたことに鑑賞後に客が劇場を出ると主人公と一体化したかのように外股で胸を反らして歩くというようなことがあったが、そんな情動を「網走」は私には引き起こすことはなかった。どちらかと言うと痛快な冒険活劇を観たような感じが残った。最後のトロッコでの逃走場面などはインディージョーンズ顔負けだった。

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時代を追って触れると、次は同時代の「若大将」シリーズか。

たまたま今週日曜日4月25日にNHKBSで「アルプスの若大将」が放映され、観ることができた。

若大将シリーズは1961年「大学の若大将」に始まり、1971年の「若大将対青大将」で終わる。10年後に「帰ってきた若大将」が加山の芸能生活20周年として制作されたがそれは別とする。

邦衛はお金持ちのボンボンの「青大将」としてシリーズ全編に登場し、若大将加山に対抗する滑稽な者を演じた。

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アルプスの若大将に登場する人工芝スキー場

「アルプス・・」は大学スキー部所属の加山が競技に勝ち抜きウイーンの国際大会に出場するまでを柱とし、そこに青大将が絡み、航空会社に務める星由里子がガールフレンドとして登場するといったような物語だった。

邦衛の青大将はここでも本領を発揮し、本格的悪さはできないガキ大将のような振る舞いをしつつ、先が読めないままに思い込んだことを実行して情けない結果を招くというキャラクターを演じ切った。

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アルプスの若大将より

この映画は1966年に制作されている。「番外地」の翌年の作品だ。

映画としては、ストーリー云々というよりも、加山のヒット曲紹介映画のようだった。

面白かったし、邦衛のバイプレーヤーとしての存在感を十分確認できた。

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そして、時代的に次は「仁義なき戦い」に続く。

菅原文太主演で1973年に公開された。

舞台は終戦直後の広島だ。

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進駐軍の兵士が交通整理する画像の中に文太、松方弘樹、次いで登場したのが田中邦衛だった。

この映画は、東映任侠映画などと比べると極めてリアリズムに徹している。

タイトルの直前に原爆投下による広島市上空のキノコ雲が出てくるかと思えば、文太がヤクザ同士の揉め事の落とし前に指を詰めるところとか、目を背けたくなるような場面が続いた。

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逮捕されたあとは腰縄・編笠で刑務所へ。

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請負業を看板にしているがヤクザ組織。仕事は進駐軍などから、その繋がりで朝鮮戦争にも動員される

内部抗争のようなイザコザが勃発し、殴り込みで決着つけようという勇ましい話になったが、まとまらず個々の意志を確認した。

邦衛はこの時も親分のお供をし、いかにもヤクザといった風体で組衆の寄る場に来ていたのだが、出入りの話が始まると突然泣き出し喋り始めた。

「わしゃ、死ぬう言って、問題なっか、女房がのう、腹に子があって、これからのことを、思うとったら、可哀そうで」と。

結局邦衛は外された。

文太は当然参加するのだが、だからと言って殴り込み・出入りに行く者が勇猛だとか男気に富むとかいうものでないと思った。多くの日本人が直前まで国の命により殺戮の現場におり、戦地から引き上げてきたばかりだった。そして狂気を内地に持ち込んでいた。

殺す殺されるということが現在とは全く違い、物事の解決手段の選択肢の一つとして頭に浮かんだのだろうか。

その点、弱気の邦衛は軍国主義とは違う戦後民主主義の空気が漂い始めた頃の国民の戸惑いやら、躊躇を表現していたのだろうか。まあ、「気弱なヤクザ」をしっかり演じていた

演技を通しての田中邦衛の印象は、ここまではヤクザとボンボンの違いがあったとしても通底するものがあった。

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そして、俳優としての評価が高まったのが「北の国から」だった。

私はこのドラマも評判を聞きながらも、一話たりとも観ていなかった。

今から一か月前の4月3日に再放送されたのが、「北の国から ’87 初恋」だった。

「北の国」は脚本が倉本聰さん、そして主演が田中邦衛だ。舞台は北海道富良野。

ドラマとしては1981年から翌年にかけ放送され、1983年以降はドラマスペシャルとして2002年まで8本が放送された。

このドラマシリーズで邦衛は「寡黙な父」を演じた。

このドラマと映画「学校」が田中邦衛の俳優としての評価を確かなものにしたのだろうか。

この二つの物語と邦衛の人物評価についてはこの一ヶ月に新聞などに掲載された関係深い方々の言葉を引用させて頂く。

倉本聰さんの言葉(2021年4月4日朝日新聞文化欄)

「彼ほど純粋で真面目で無垢で、家族を愛した男を知らない。彼はあたかも僧籍にいる人のようだった。敢えて、珍妙な天使だったと云いたい。然り邦さんは決して完璧な聖人君子ではなかったかもしれないが、彼の育った昭和という時代の、いつくしみ、思いやり、倫理道徳の中で、それをかたくなに貫いてきた絶滅珍種の漢(おとこ)だった気がする。」

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「学校」は1993年11月に公開された。監督山田洋次。

出演は西田敏行、竹下景子、萩原聖人等。舞台は夜間中学で、邦衛は中年になるまで文字が読めなかったイノさんとして登場した。

この映画での邦衛について4月7日の朝日新聞コラム「天声人語」に評価が書かれていた。

「俳優の田中邦衛さんには不器用な男の役が染みついていた。その染みがいちばん濃かったのが、映画『学校』で演じた『イノさん』かもしれない。」「見ていて演技であることを忘れそうになるのが、この人のすごさであろう。」「ある人にとっては青春スターのライバル、別の人にとっては小ずるいヤクザ。いくつもの存在感を残して88歳の生涯を閉じた」「きらびやかではないとしても強い輝きを放ちながら、長い長い距離を走り終えた」

最後に映画「学校」を監督された山田洋次さんのコメント。

「善良が服を着て歩いているような人だった。一緒にいるだけで楽しい気持ちになるような素敵な人だった。あんな俳優が、あんな日本人がいたことを誇りに思う」(朝日新聞4月3日社会面)

ちなみにこの映画で田中邦衛は第17回日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞を受賞している。(1994年)

ここで紹介した五本の映画・ドラマを見て改めて寡黙な父、気弱なヤクザ、初老の夜間中学生を演じた田中邦衛さんについて見直すことができた。

安らかにお休みください!

 

2021年3月28日 (日)

月が見ていた? ミサイルの航跡!

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2021年3月24日 撮影

我がコンパクトデジカメでもお月様のクレーターが見えた。

ところで朝鮮半島の北部から日本海に向け、最初は巡航ミサイルそして次に弾道ミサイル2発が発射された。

月から高性能望遠鏡で見たらミサイルの軌道がよく見えただろうな。そして発射角度が少し変われば間違いなく惨劇が生ずる場所であることもすぐわかる。

日本政府は朝鮮民主主義人民共和国(以下北と略す)の核実験とミサイル開発を深刻な脅威という。

そしてその対応策として当初は陸上配備型イージスシステムを導入しようとして頓挫し、代わりにと言い出したのがイージス護衛艦の配備だ。

ともにアメリカの兵器産業に莫大な金を支払うことになる。閣僚たちのポケットマネーではなく血税だ。そんなところにカネを使いながら土曜日の朝刊に介護保険料を一人平均で月に6000円もアップするという記事があった。コロナ支援策も不十分で困っている事業者も多いというのに。追討ちだ!

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おととしのこぼれ種でぽつんと、しかし可憐に咲いたサクラソウ 春だ!

それだけでも「ちょとちょっと」と言いたくなるのだが、それよりも防衛だ、防衛だというけれど本気なのかなあ?

原発が日本海近くにいっぱいあるではないか。

アンダーコントロールどころでなく、デブリや汚染された水の処理もままならず、ふるさとに帰れない人がいっぱいいるというのに。展望もなく放射能汚染水を海に流そうなどという方々もいる。

攻められての結果でなく自然災害であるにも関わらずこうだ。にも関わらず、廃炉どころか未だに原発に頼ろうとしているのが現実だ。

日本海近くで稼働しているものなど、核ミサイルでなくとも通常兵器何発かで福島以上の事態になるのではないか。

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モッコウバラの成長は驚くばかり、葉がついたと思ったらあっという間に

3月24日の原子力規制委員会の方針が明らかにしたような現実があるのが今の日本だ。

東京新聞で次のように報じられていた。柏崎刈羽原発の「テロ対策の不備は、規制委の2月下旬の検査で判明。20年3月~21年2月、侵入検知装置が16カ所で故障し、うち10カ所は代わりの対応も不十分で、侵入を検知できない状態が30日間を超えて続いていた。」ミサイル防衛どころかテロ対策もこんなもんだ。

こういったことを目こぼししているのだから本気で防衛など考えていないのではと言いたくなるのだ。ましてや敵地攻撃能力などとんでもない。戦争を図上でしか見ていないのではと素人でも感じる。平和な中でのコロナ一つで非日常が始まり、倒産廃業もあるというのにどうしたもんかな。

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クリスマスローズは凄い!昨年暮れから極寒を耐え、今も咲き続けている!

実は、原発の話をするつもりでは無かった。

米中協議での応酬や今週末にも予定されている「北」をめぐる日米韓協議なども含めて、それらにもつながる韓国映画を観たので感想をと思い書き始めたのだが、前段の前段にしか触れていないのに冗文の癖が出てしまった。

映画は「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」(原題:The Spy Gone North)だ。

それほど長い上映時間ではなかったのだが、結局観終わるまで二日間かかってしまった。

でも、面白かった!リアルだった!

今回はここまでとし、次に感想を書いてみよう!

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今年もヒヨドリが、金柑コロガシ遊びに寄ってくれた。

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我が家を覚えてくれているのかな?

金柑情報の共有が出来てるのかな?

2021年3月 5日 (金)

遅ればせながら「西郷どん」 & 「関口宏のもう一度!近現代史」を観たよ!

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上野の森の西郷どん!

上野の森に立つ西郷さんの像がお披露目されたのは1898年(明治31年)12月18日のことだ。

ドラマ「西郷どん」の第一話冒頭で除幕式が再現されていた。

除幕式に立ち会った西郷どん三人目の奥さんである西郷糸さん(演じたのは黒木華さん)は、幕が取り除かれると同時に叫んだ。

「ちごう!ちごう!うちの旦那さんは、こげな人じゃなか、うちの旦那さんではありもはん」と。

何が違うかは未だにわからないと語り手の西田敏行さんが言っていた。

いくつか説はあるようだが、一説ではビジュアル面の工夫で、下から見た時のバランスを考慮して頭部を少し大きめにしてあるとか、糸さんが普段見ていた西郷どんは浴衣よりも軍服姿が多かったので違うと言ったとか。

製作者が像をあえて浴衣姿にしたのは軍服であると反政府的な機運を醸し出すからだ等などと言われてきたようだ。

ところで早三月。

春の気配をあちこちで感じる。

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先週 蕾の先に白いものが見え始めたばかりのハクモクレン、はや開花開始!

植物は人間界のコロナ騒動など物ともせず、季節の移ろいにふさわしい身繕いを始めている。

我が家でも梅の次は桃かと思っていたら、あれよあれよとハクモクレンが綻んだ。

ハクモクレンの根元にあった水仙も一気に咲き始めた。

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毎年自然増殖しているのか株(球根)が少しづつ増えている。

一方私たちはと言えば、引きこもり、じっと我慢の日々だ。

緊急事態宣言が一部で解除されたとはいえ、連日新たな感染者が何百人という単位で発表されている。

リバウンドやら変異種による第4波などとの警鐘も聞こえてくる。まあ一都三県は宣言が延長されたけどね。

そんなことで、街に繰り出しての春の宴もままならぬ。

忘年会も、新年会も我慢してきて、さらに二年目に突入だ。

でも、このところ多くの方がそんな流れに甘んずるのを良しとせず、コロナ禍にあっても自分なりの生活スタイルやら仕事の仕方を模索し始めているようだ。そんな動きが新しい時代を切り開いていくのだろうね。評論家の先生が中高生に向かって言っていた。「あり得ない一年だったろうけれど、今をしっかり記憶に留めておきな」と。そうだね。振り返ればきっと歴史的出来事として刻まれるだろうからね。

我が家でも大それたことはやってはいないけれど、密閉自動車を動かし現地の方に迷惑をかけぬようにしての日帰り旅とか、在宅時には、録画されてきた膨大な量の映画やドラマ、ドキュメントを観はじめたなどか。まあ、なにも斬新じゃないね。

溜めどりをやっていることはとうに白状していることだけれど、往々にして陥るのが書物の積読(つんどく)と同じく、録画が自己目的化されてしまい録画ライブラリーを大きくするばかりという残念な癖だ。まあ、積読も大事なことだと慰めてくれた顕学の士もいらっしゃったけどね。

そんなことで今、日々実践しているのがドラマや映画を夕食時やら晩酌時に視聴することだ。この間かなりの本数を観る事ができた。ただし、右から左に内容・ストーリーを忘れてしまうか、クライマックス時に眠りについてしまい奥方に起こされる等などだけれどね。

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最近観終わったのは2018年の大河ドラマ。

鈴木亮平さんが主人公を演じた「西郷どん」だ。

そして、並行して観たのがいつかはと目論みながらも実行できずにいた「関口宏のもう一度! 近現代史」というお勉強番組だ。

「西郷どん」47話を21日間で観終わった。

「関口宏の・・・」はBS・TBSで現在も放送継続中の番組で先週土曜日には第69回「国民精神総動員・日中戦争泥沼化」が放送され録画したばかりだ。

この二つの番組の組み合わせは良かった。「関口・・・」は維新にいたる直前の江戸末期から始まっており幕府、薩長の動きやら人物の役割、時代の流れなどを掘り下げてくれてドラマもその分面白く観れた。

「西郷どん」完結後も「関口」は視聴継続中だ。直近で観たのは第47回「大正時代に敷かれた昭和のレール」だ。

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主として解説するのは保阪正康さんだ。

保阪さんは先日亡くなられた半藤一利さんと親交が深かったようで対談や共著がある。

この二人についてはいずれ触れたいと思うが、面白いと思ったのは司馬遼太郎さんの歴史小説の記述や視点が「司馬史観」と言われるのと同じく「保坂史観」を感じたことだ。

「西郷どん」に戻るが、この中での竜馬の描き方で興味を引いたのは「西郷どん」の原作者である林真理子さんの人物評価と描き方だ。

以前大河ドラマとして人気のあった「竜馬がゆく」や「竜馬伝」で描かれる竜馬と一味違うのだ。

土佐藩の下士であって、脱藩浪士であることは同じであり薩長同盟実現の橋渡しをすることはするのだが勤皇の志士というよりも諸に「亀山社中」の貿易商としての姿が強く描かれていたように見受けられた。

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早咲きの桜が咲いたという報道に誘われ、ちょっと車を走らせた。

あと、特に印象に残ったのは島津斉彬や大久保利通などの史的役割だ。

斉彬も「篤姫」の時の印象とは少し違った。

この辺からは「保坂史観」に仰ぐところ大なのだが、明治維新における彼らの考え方や位置が少し理解できた。

現在との関係で言えば山県有朋の存在だ。

私などが単純に捉えると諸悪の根源かとまで言いたくなった。

議会と政府の関係、軍人勅諭や教育勅語、治安警察法・・諸々あとを引く問題の先鞭をつけたように見受けられた。

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寒いのに川に浸かっていた大型の鳥

あと、義務教育やら高校生までの歴史学習では一度たりとも聞いたことがなかった史実も知り驚いた。

今も、皇室の跡取り問題やら、皇族の結婚問題が週刊誌を賑わせているが、男系跡継ぎとなると大変なようだ。

学校では決して耳にすることがなかったが、明治天皇の后は子を授かることができず、七人もの側室がおり大正天皇は側室の柳原愛子さんの子だったということだ。他の側室にも子が生まれたのだが夭逝されたようだ。

もうひとつは驚いたというより、やはりねという思いを強くしたことだ。

本日(3/5)の週刊新潮の新聞広告にもあった「上級国民」という用語が近頃の総務省スキャンダルやら貰っている報酬から実感を持って感じられるのだが、この「上級国民」の存続維持というか閨閥形成に今もそうだが財界、官界、政界、さらには皇室までの通婚が大きな手段になっているということだ。いわゆる政略結婚みたいなものだ。

それを改めて認識したのは保坂さんによる昭和に関わるお話の中で、昭和天皇のご兄弟の配偶者について触れたときだ。

秩父宮の妻は会津藩主松平家の血をひき、高松宮の妻は徳川慶喜の孫、三笠宮の妻は河内丹南藩主・華族の繋がり等々。

維新後の薩長の支配もすごいと思ったが昭和に入ってもこんなだった。

保坂さん、引き続き学ばせていただきます。

 

2020年12月18日 (金)

はやぶさ2の偉業、映画3本で少し理解が深まったかな!

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朝日新聞12月7日朝刊一面

12月6日未明。「はやぶさ2」が大気圏に突入した。

0時には床に着いたのだが、たまたま「はやぶさ2」が呼び起こしてくれたのか、目覚めたのは夕刻に聞いた大気圏突入直前の時刻だった。テレビをつけたところ、真っ暗なオーストラリアの天空を「はやぶさ2」と思わしき光が横切った。

小さな光と細い筋だった。

大気圏突入午前2時28分。

光は30秒ほどで夜空に消えた。

6年間50億キロの旅だった。

そしてその後一時間半でカプセルが発見された。

この成功はすごいことなんだろうな。

翌日以降、各テレビ局の報道が続いた。

カプセルの中にリュウグウの砂が収まっていたことが判明した。その時のインタビューが面白かった。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の責任者と思わしき方が、記者の質疑に対応した。

記者「今回の結果を100点満点でたとえると何点になりますか?」

回答者「1000点です」と満面に笑みを浮かべ堂々と応えた。

そこまで自信を持って応えられるとは凄いことだ。

でも、素人の私はその「凄さ」をあまり分かっていなかった。

「凄さ」を理解できたのは、録画してあった映画三本を見てからだった。

ちなみにカプセルの中のリュウグウの砂礫は小さじ一杯、5.4gほどだったそうだ。

それでも専門家にとっては「どっきり」の量だそうだ。(朝日新聞12/18朝刊)

目標の54倍だったとのことで納得だ。

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映画は初代「はやぶさ」の成功に様々な人々が関わってきたことを発射から帰還までをドキュメント的に描きながら関係者の喜怒哀楽を織り交ぜたものだった。映画会社が競作して三本製作された。これらを3日間かけて観た。

最初に観たのは「はやぶさ/HAYABUSA」20世紀フォックス製作。

監督:堤幸彦 出演:竹内結子、西田敏行、高島政宏、佐野史郎。2011年10月公開であり、皆若い。

残念ながら竹内さんは既に他界された。

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二晩目は「おかえり、はやぶさ」松竹製作。2012年3月公開。

監督:本木克英 出演:藤原竜也、杏、三浦友和、大杉漣。

この映画でも残念なことに「はやぶさ」プロジェクトマネージャーを演じた大杉漣さんが亡くなっている。

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三晩目の観賞は「はやぶさ、遥かなる帰還」東映製作。2012年2月公開。

監督:瀧本智行 出演:渡辺謙、江口洋介、夏川結衣、吉岡秀隆。

これらの映画はちょうど12月6日午前11時45分にWOWOW で放映スタートし、午後6時45分まで続いたものの録画だ。

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 映画はいずれも面白かった。

同じ使命を前にしながらも、立ち位置が異なるだけで様々な人生ドラマが繰り広げられる面白さがあった。

そして「はやぶさ」「はやぶさ2」の凄さが素人にも少し分かったことにより面白さは増加した。

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NHKBS アナザーストーリーズ 12月8日 放送より

凄さを分かりやすくしたのは1号機での教訓を生かした2号機の改良点だ。

それは映画の中で1号機が苦労した場面、つまり映画のハイライトでもあったからだ。

いくつかあるが一つは、科学者もドッキリだったサンプル採取方式(タッチダウン方式)の改良がある。

映画の中でも学者でない町工場の職人さんたちの知恵が採用される場面があった。

又、ハラハラしたのは通信の送受信を担うアンテナや姿勢制御装置の不安定だった。

これらも改良され、パラボラアンテナに変わって高利得平面アンテナ(私にはちんぷんかんぷん)に改良され、姿勢を安定させるリアクションホイールの改善もあった。

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NHKBSアナザーストーリーズ

そして、私などが感心したのは推進装置であるイオンエンジンの開発と改良及び自律航法だ。

これらの成功によって惑星間航行の展望が開けたそうだ。

自律航法では光学情報を用いた自律的な航法と誘導が成功したということだけれどどんな最先端科学が活用されたかは分からん。私などにとっては遥か未来を題材にしたSF小説の中の出来事のようだ。

パワースイングバイも子供の頃からそんなことがあるとは知っていたのだけれど、東太平洋上空3700kmまで地球に最接近した「はやぶさ」をイオンエンジンで加速して実行したとのことだけど・・・凄いなとしか言いようがない。そのイオンエンジン、スイングバイ直後のスピードは31.9km/秒に達したというから速い。

でも、イオンエンジンそのもののスペックを見てさらに驚いた。キセノンと言う希ガスをイオン化して排出することによって推力が発生するとのことだけれど、「はやぶさ2」の場合「10mN」というもの・・意味としては1gを引っ張る力・・・だそうだ。これが4器装備。推進力としては1時間で6cmほどになる。驚くほどわずかだ。どのくらいかということで私たちに分かるように解説されていたのは、そよ風程度であり、口から吐き出す息で例えればストローでしゃぼん玉を吹くぐらいのごく軽い息吹きだそうだ。

このイオンエンジンは真空中でしか使えない。

でも、水を得た魚のように宇宙に出ると力を発揮する。

このわずか1gの推進力だけれど、2年間ほど吹き続け、加速すると小惑星帯にたどり着くのだそうだ。燃料の消費もわずかだから吹き続けられる。

すごい。

ところで、今朝の新聞コラムで現首相が推進力が欠けてきたことで落ち着かないことが書かれていた。

その文章によると「無派閥で党内の基盤が弱い首相にとって支持率は政権運営の推進剤に等しい。」(12月18日天声人語)しかし、支持率がここに来て14%もダウンし、党内有力派閥の面々からあれこれ意見が出てきてエンジンに不具合が生じているようなのだ。

推進力はイオンエンジンがお勧めだけれど、GOTO宇宙というわけにはいかないからな!

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私も努力しています!イートを抑えています。

 

2020年11月27日 (金)

半沢直樹よりも痛快だった「ノーサイド・ゲーム」の倍返し・・・池井戸潤作品!

評判だった夏クールのTVドラマを何本か観た。

「半沢直樹」(2020年7月19日~TBS)は前評判通り視聴率は絶好調だった。

全十話の平均視聴率が20%を越え、最終話は32.7%に達した。でも2013年に達成した驚天動地の42.2%には追い付かなかった。

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確かに堺雅人さんの活躍は胸がすくところを見せ、歌舞伎役者三人(尾上松也、市川猿之助、香川照之)の大見得は見ものだった。

「私の家政夫ナギサさん」(7月7日~TBS)は多部未華子さん演じる薬品会社の社員が活躍するのだが、仕事ができても片付けや家事が苦手というアンバランスがおもしろかった。家政夫役の大森南朋さんのいつもと違った雰囲気も良かった。

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もう一本期待していたのは「SUITS/ スーツ2」だったがコロナの影響もあって4月13日にスタートしたものの2話放映した後には7月の再開まで休止期があった。

でも、ちょっとがっかり。アメリカドラマの日本版ということもあってか、オフィスの様子も演者達(織田裕二、鈴木保奈美、吉田鋼太郎、小手伸也)のジェスチャーやトークが日本人ばなれしているというか、パターン化しており、ちょっと違和感が残った。また、ストーリーの展開にちょっとわかりにくさがあった。まあ、回が進むにつれ誰でもわかるような話の進みかたになっていったけれど。

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そんな中で、今年の夏クール前の作品も観た。意外にも好印象だったドラマがいくつもあった。

先ず、一つが「ノーサイドゲーム」(2019年7月~TBS)だ。

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自動車会社傘下のラクビーチームの話だ。最弱であったチームが艱難辛苦の末に最強のチームを破り、リーグ優勝まで勝ち取るのだ。まさに倍返し以上のジ・エンドだった。当初、池井戸潤作品であるとは知らなかった。一話視聴してあらためて番組説明を見て分かった。

なるほど面白かった。そして最終回のどんでん返しを見て池井戸潤作品だと納得した。

主演は大泉洋さん。彼は本社経営戦略室の次長だったが役員と対立したことで製造工場の総務部長として異動、いわゆる左遷された。総務部長はラグビーチームのゼネラルマネージャーも務めなければならなかった。まずはラグビー部との出会いだ。

あれこれの立て直し策を実行していくが、先ずは大学ラクビー部で活躍した大学の同輩(大谷亮平)をチーム監督として招聘することだった。

それからラグビー部の赤字を埋めるためのプランを練り上げ実行していった。一つは市民の中にラグビーの楽しさを伝えていきチームのファンを作ることだった。又、チームのみならずリーグの改革も進めた。これらのことと監督の采配もあってめきめきと強くなっていった。そして倍返しの大団円を迎えることになった。

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端折ればこんな内容だったけれど、「半沢直樹」も「ノーサイドゲーム」も、問題打開に当たって本社役員会に乗り込んだり、大胆に物を申す。これ自体は小気味よく溜飲も下げるのだが、一介の社員がそんなことできるのかなーなどと思ってしまうところもあったけれど、まあいいか。

あとキャスティングが面白かった。往年のスター歌手が社長やらリーグの責任者として出演していた。橋幸夫、尾藤イサオそして西郷輝彦だ。そう言えば大泉さんの女房役で出ていた松たか子さんの恐妻ぶりも見ものだったな。

そんな面白さに加え、良かったことはラクビーのルールが少しわかったことであり、ゲームに興味を持てたことだ。

それから「ノーサイド」の意味も知ったことだ。ラグビーで試合終了のことなのだけれど、良いなと思ったのは「敵・味方がなくなる」という意味だ。試合が終わって双方が称え合う。まさにスポーツマンシップだ。

今クールの作品でもう一本、ある俳優の主演ドラマを見た。しっかりもので仕事もできるのだが少し弱さも持つという女医を演じていた。それを観た一ヶ月後ぐらいか、彼女主演の過去の作品も見ることになった。そして驚かせてくれた。全く別キャラクターになりきっていた。冷徹のようにも見えて滅法強い女刑事だった。最初の作品は「ディア・ペイジェント~絆のカルテ」(2020年7月21日~NHK)もう一つが「黒薔薇2 刑事課強行犯係 神木恭子」(2019年9月~テレビ朝日)そして俳優は貫地谷しおりさんだ。彼女を見直してしまった。

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そして「影武者 徳川家康」。これはほんの二三日前に見たばかり。たまには時代劇でも見ようかと録画ディスクを探したら目についた。関ヶ原の戦い時に実は家康は討たれていた。それ以後、大阪夏の陣までの家康は影武者だったという話。家康本人も影武者も西田敏行さんが演じた。徳川家の安泰を図る者たちは、側近や二代将軍になる秀忠、そして側室までもが家康本人でないことを承知しながら影武者を将軍として仰ぎ遇した。外部の者にとって家康はしっかり健在していた。側室(観月ありさ)は本物家康以上に惚れ込み子も生んだ。そして大阪夏の陣勝利後、徳川の天下が名実共に成立したことによりもはや影武者を生かしておく必要がなくなった。秀忠は影武者の暗殺を画策するが失敗し、影武者は生き延びた。そして7代将軍までは秀忠の血を次ぎながらも、八代将軍吉宗に至って影の血を引いた者が将軍となった。史実に基づきながらも、所々で家康本人であったらやらなかったことをやろうとする、しかし諸事情が絡み合って結果として達成できずに終わる。でも、影は「幸せな人生だった」と述懐して幕を閉じる。

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 西田敏行の名演もあってとても面白かった。たまには時代劇もいいな。

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