木々がこのところ成長著しく我が家はジャングル状態だ。
温暖化の現れと説明されればそうかと納得してしまうのだが、例年に比べすごく伸びが大きいのだ。葉も多い。
桜も梅も、桃もそして花を咲かさずにシーズンを終えたツツジも一気に上背を伸ばし、葉を生い茂らせている。
アジサイの葉など、突然変異的に極大化した。
下の写真は普通に育ったアジサイと比較したもの。
左側が変異した葉、右側が近くで咲いていた紫陽花の枝葉を切って並べたもの。
葉の長さで2倍強、幅で3倍ぐらいだろうか。

ジャングルというか、あれこれ混在し、どんな種の芽が伸びてくるか分からないという自然状態が私の好みなのだが、一方で木々は剪定してスッキリさせたいと云う思いも当然ある。
園芸本によると梅や桃は秋まで切ってはダメだと説かれている。
花芽を育てるためだ。切ると花芽が育たず、さらに新たな枝が延び放題になってしまうのだ。桜は言うまでもなく樹液が多く、この時期に切ると切り口から腐るそうで葉が落ちるまでダメ。
ツツジはというと前年花芽を切ってしまった失敗経験から剪定を控えているといった具合だ。
生育がよいのは、気温や雨量等が木々にはとても良かったのかな。
生物の北限がさらに北に移動しているみたいだけれどその証か?

今年もオニユリが咲いた
そんな状況の中で、「えっ?」と不思議なことに遭遇した。
木々の先祖返りだ。
貝塚伊吹などは庭木として植栽され普通であれば鱗片状の葉が柔らかな手触りで生垣にいいのだ。我が家でもそうしてきた。それが、ある日突然トゲトゲに変身するのだ。我が貝塚も数年前に変異した。
今も、木の上部で育っている。

やわらかな鱗片状の葉
これが突然下のように変異する。
バラの刺ほどではないのだが触れると痛いのだ。
同じ木から出ていると思えない違いぶりだ。
この木はヒノキ科のビャクシンの園芸品種だそうで、自然種とは違い改良されたものだ。きっかけがあると先祖返りするのだ。
きっかけとなるのは剪定しすぎたり、水や日光不足、そして老木化などだ。

盆栽から先祖返りして別物になった桃
上の写真は今年咲いた桃の花。
友人の母君からもらった時には上背が50cmほどの濃い桃色の八重の花を咲かす盆栽だった。
しばらくして地に下ろした途端、元気に枝が延び、それが主木となった。
すると新しい枝から全く別の花が咲いた。そして、面白いことに元の盆栽の幹は成長が止まり、ついに今年は蕾もつけなかった。
これは単純な先祖返りでなく、接木によって生まれた「接木キメラ」というものらしい。
台木と接ぎ穂の接点に生ずるもので親たちの中間的性質を持つようだ・・・・これは説明の通りだが、素人的に見ると台木が息を吹き返し接木を征したというのが本当でないのかな。
やはり先祖返りだ。

今年はこんな実が豊作だ
そして、この週報に記録したいと思ったのは実は次の写真の楓だ。

これはホームセンターで身の丈40センチメートルぐらいの時に購入し、盆栽でも良かったが最初から地に植えた。
今では3メートルほどになる。
これが不思議な成長過程をたどった。
まずは健やかに成長し、冬場には綺麗に紅葉した。

切込が比較的浅い葉だ。そして紅葉もなかなかだ。
それが突然下の方から枝が伸びてきた。そして違う葉をつけたのだ。

切り込み深くまさに「もみじ」が似つかわしい葉だ。
これは先祖返りなのだろうか。最初は徒長枝だろうと切るつもりでいたのだが、葉が違うので思い留まった。
面白い造形美を作り出している。
そして今年、さらに先々代まで戻ったかの葉が出現した。

いや、自然に任せるというか、あるがままに let it be! は面白い!
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