舞台「千と千尋の神隠し」ーー 芝居作りってこんなにすごいのか? そう言えば、宮崎駿監督作品がゴールデングローブ賞受賞だね!
新聞1月1日版は毎年のことであるが分厚く重い。新聞ポストが朝刊だけでぎゅうぎゅうだ。
それもそのはず通常の朝刊部分の紙面だけで38面もあり、おまけに新年の別刷りが2部から5部まであった。ちなみに2部のテレビ・ラジオ特集だけで24面もあったのだ。
その中で目に留まったのが第3部「エンタメ」特集の一面だった。
「行こう トンネルの向こうへ」とのタイトルがついていた。副題は「舞台『千と千尋の神隠し』千尋役」とあり、二人の名前が併記されていた。
朝日新聞元旦別刷り第3部一面
なんとジブリ・アニメ映画「千と千尋の神隠し」を舞台化し、ロンドンで上演するというのだ。
物語の主人公千尋役オーディションで川栄李奈さんと福地桃子さんが選ばれたのだ。
舞台化そのものにも驚いたが、翻案・演出するのがイギリスの舞台演出家のジョン・ケアードさんだということにもすごいと思った。
私は知らなかったのだけれど、記事を読んで分かったのだが初演は2022年だったようだ。
その時から登場人物は各役がダブルキャストだったようで、千尋を橋本環奈さんと上白石萌音が演じていた。
今度は4人で演じることになった。
我が家の録画ストックを確認したところ次のタイトルがあった。
「二人のディスタンス『千と千尋の神隠し』 橋本環奈 上白石萌音」(2022年5/5 NHK)
「プロフェッショナル 仕事の流儀 ジプリと宮崎駿の2399日」(2023年12/16 NHK)
「もうひとつの千と千尋の神隠し~舞台化 200日の記録」(2023年12/31)
先ずは、「二人のディスタンス・・・」から見始めた。
萌音さんは15歳で映画デビューをされ、周防正行監督「舞妓はレディ」で主役を務めた。
環奈さんはさらに早く11歳の時に是枝裕和監督に見出され「奇跡」や「今日から俺は!」に出演した。
萌音さんが一歳上のお姉さんで舞台初演時は23歳、環奈さんは22歳だった。二人は全く真逆の性格を自認していた。環奈さんは目立つことが好きで、活発なお調子者だったそうだ。一方萌音さんはどちらかというとひかえめな女の子だったようだ。この二人がダブルキャストとしてそれぞれ千尋を演じる。初対面だった二人が4か月の間にどのように変わっていき、芝居がどのように作られていくかが番組の主題だった。
4ヶ月の稽古で二人はお互いに「本当に大切な存在」になっていったようだ。
面白いのは「大切な存在」と言っても意味するところがちょっと違うことだ。
環奈さんは「言ってくれる人」と応えた。先に触れた性格からなるほどと思えるのだが「人から何か言われることが苦手。~~そんな態度でいると、だんだん言ってくれる人がいなくなる。それで、あらためて言ってくれること(萌音の)ありがたさが分かった。」(環奈)
萌音さんは「一人になって寂しくなった時、ふと思い浮かぶ人」と応えた。
こんなことを綴っていると新たな情報が入った。
5日に日本テレビで「アニメ版『千と千尋の神隠し』」が放映されるようだ。早速録画して観た。
アニメに登場する建物
視聴後感じたのは、アニメーションであれば実物以上に大きくスケールアップしてでも表現できるのだけどアニメを舞台で再現しようとした時、どこまで可能だろうかと言うことだった。
上はアニメで描かれた建物。下の写真がモデルにされたと言われている「阿妹茶芸館」。台湾九份の賢崎路に建つ提灯飾りの建物の一つ。
2013年4月 友人たちとの台湾旅行にて撮影
アニメは面白かった。ジブリ作品は何本か観ていたが「千と千尋・・」は今回初であった。さすが2003年アカデミー長編アニメ映画賞受賞だね。
舞台の話に戻れば、アニメ観賞後に先に感じた「どのように表現するの」と言う思いがさらに強まった。
「もうひとつの千と千尋の神隠し~舞台化200日の記録」を観て納得と言うか分かった。
まさに上演当日まで試行錯誤が続いていた。小道具の作りから演技表現まで。
登場キャラクターは演劇の中ではこんな風になった。
食べ過ぎて豚になったお父さんとお母さん。
怒ると怖い湯婆婆。
釜爺。
そして千尋の味方のハクの化身「白龍」ニギハヤミコハクヌシ 。
白龍の登場で正月早々のアニメの放映は辰年絡みで放映されたのかと納得したりして。
ところで、ジョン・ケアード監督の演劇演出には出演者皆納得し感心していた。
稽古途中でコロナ感染者がでて何度か休まざるを得なかったことがあったものの、無事当日を迎え大盛況に終わった。
出演者達もそろって「舞台の隅々まで生かし切る演出で全部が意味あるものになっていく。全部が輝きだす。ジョンのマジックだ」と評し、信頼していた。視聴していてもジョン監督の演出ぶりと、ダブルキャスト俳優たちの稽古途上での成長と連携のプロセスに面白さを感じた。とにかく凄いと思った。
最後に「プロフェッショナル 仕事の流儀 ジブリと宮崎駿の2399日」を視聴した。
最初は細かい内容は知らなかった。宮崎監督の足跡を映像化しただけかと思っていた。
確かにそうであったが、最終的に「君たちはどう生きるか」の制作過程が描かれていた。
なんと1月9日付朝刊で第81回ゴールデングローブ賞をこのアニメが受賞したことを知った。
たまたま元旦の新聞でジブリ作品の演劇化とイギリス上演を知り感心したのであったが、なんの縁があったのか面白い!おめでとうございました!























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