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芸術・地域

2023年2月23日 (木)

世田谷美術館で藤原新也さんの回顧展を見てきた!砧公園は広かったな~!

一月早々、新聞夕刊 ART 面を見ると「藤原新也 祈りとともに50年」との見出しが飛び込んできた。(朝日新聞1月10日夕刊)

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藤原さんの個展開催のお知らせと作品紹介だ。

この展覧会では藤原さんの「半世紀にわたる表現活動の中から、写真や絵画、書など約250点」を厳選し、藤原さんが自ら記された「言葉とともにその旅路を振り返り」「生と死のにおいが濃厚に立ちこめるインドやチベットの写真とともに」(新聞同頁)、東北の被災地、香港の民主化運動の現場、コロナ禍で人が消えた街などの写真が展示されているのだそうだ。

読み進む内に思い出したのは秋に視聴した「日曜美術館」(10/23 NHK  E TV )の「死を想(おも)え、生を想(おも)え、写真家・藤原新也の旅」だった。

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そこではご本人が登場し語り、創作の裏話などが聞けた。興味を引いたのは父親がなくなる時の笑顔について語っていたことだった。

世界を放浪しながらいくつもの死と向き合ってきた彼が言うには「最期にニコッと笑って死ぬ人生は最高の人生」だということだった。

往生の際にいる父親をファインダーから覗きながら「チーズ」と声をかけたのだ。父は見事に笑顔をみせた。口をチーズと言うよう開きながら。そして直後に息を引き取った。

俄然、行ってみようと思い立った。その時点では展覧会はまだ三週間先まで開催されていた。ところが時間が過ぎ行くのは早い。結局、会場に滑り込んだのは開催終了間際だった。

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行こうと決めた日は、あいにくの空模様で都心にも雪が積もる恐れありと予報されていた。

電車とバスを乗り継いだ。

小田急の成城学園前からバスに乗り、砧(きぬた)公園で下車した。バス停から公園脇の道に沿って歩き、美術館に向った。樹木が鬱蒼と茂り、野趣を感じた。

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カラスが十数羽も巨木の下で人も恐れず遊んでいた。

美術館の敷地に入ると今度は猫達が彫像観賞をしていた。

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 入館した。

最近鑑賞した美術館は多くが写真撮影可能になっていた。

世田谷美術館でもタレントがモデルになっている作品を例外としながらも写すことが許されていた。

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藤原新也さんは多彩な仕事をする。写真ばかりでなく、エッセイ、絵画、そして書まで。

今回の展示も、写真や書などの作品に必ず藤原さん自身の言葉が添えられていた。

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この大きな蓮の写真。「世界の始まり」と題した言葉が添えられていた。

バリ島で撮影したもので、花開くまで沼に半身を浸けたまま待っていたようだ。東の空から日が昇るとともに花弁がゆっくり広がりはじめたことを次のように記していた。

世界のはじまりは こんなに美しいのかと 息をのむ」

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そうだと思うのだが、たまたま2月9日の新聞一面コラム「折々のことば」で映画監督小津安二郎さんの「蓮」をめぐる言葉が引用されていた。

「・・・この蓮もやはり根は泥中に在る・・・」

蓮の映像表現について「根ごと描くのと、花のみを描いて根と泥土を想像させる方法」もあるというのだ。

まあ、そうだね。

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ゆっくり会場を巡っていたところ、瀬戸内寂聴さんの大きな写真が現れた。

そこに、添えられていた文章は藤原さんが寂聴さんの生前に送った書簡の一部だった。

お二人で、こんなやり取りがあったとは知らなかった。

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後日、買い求めた往復書簡集

ところで、藤原さんを知ったのは友人夫婦と私たち夫婦でチベットに旅した時だ。

行くにあたって情報収集のため読んだのが「チベット放浪」(朝日選書 藤原新也著)と「チベット旅行記」(中公文庫 河口慧海著)だった。共にガイドブックどころでない重厚な内容で、驚き感心するばかりだった。でも、それなりの気分で旅を楽しめた。

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インドに行った際は、残念ながら「印度放浪」は読んでいなかった。読んだのは堀田善衛「インドで考えたこと」と椎名誠の「インドでわしも考えた」だった。でも、今では藤原さんの「印度」も蔵書になっている。

美術館には2時間余滞在鑑賞し周辺を散策して帰途に就いた。

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外は寒風が吹き始めていた。

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砧公園と世田谷美術館、なかなかの佇まいだった。

 

2022年10月21日 (金)

手塚治虫に認められた月岡貞夫さんの個展を見てきた!中国資本のでかいホテルもあったっけ!熱海だよー!

所用で熱海に寄った。

あいにくの小雨模様だったが、乗降客は多く、コロナ前の賑わいを取り戻しつつあるように見えた。

新駅ビル建築オープンの効果もあってか、周辺の雰囲気も変わり、明るく一新されたのかな。

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ところで、熱海に行く機会があれば寄りたいところが二か所あった。

一つは、JR熱海駅ビル「ラスカ熱海」で催されている月岡貞夫さんの個展。

もう一つは、廃業になった老舗旅館の跡地にオープンした中国資本によるホテルだ。

 

月岡個展は、たまたま新聞で紹介されていて、行ってみたいと思ったのだが、恥ずかしながら私は月岡さんについて何も知らなかった。

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月岡さんは手塚治虫さんに才能を見いだされ、彼のアシスタントになっていた。手塚治虫さんは大変多忙であったため、関わっていた東映動画「西遊記」の製作スタッフとして己の代わりに月岡さんと、もう一人いずれビックになる漫画家石ノ森章太郎さんを派遣した。そして月岡さんはグングンと頭角を現していく。スタジオジブリに参加していた大塚康生さんによれば「天才と言うほか表現のしようがありません」とまで絶賛された漫画家=アニメーターだ。

2021年には「第45回 日本アカデミー賞協会特別賞」を受賞している。その際、特任教授として関わっていた宝塚大学は「作家性と独自の発想により生み出された技術で、アニメの黎明期を支えた一人である」と称えた。

作品を見てみよう。動画でなく似顔絵のようだけど。

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外国のスターたち

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日本のアスリート

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マリリン・モンローとアラン・ドロン

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ビートルズ

なかなかだった。

※手塚治虫さんを特集するテレビ番組が放送された。

「手塚治虫 創作の秘密」(NHK 総合 10月7日)・・・ 1985年夏 手塚治虫 56歳の時のドキュメンタリー。

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アーケード街を歩き、さらに長い坂道を下って海岸に出た。

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寛一がお宮を足蹴にしていた。なんて乱暴な! 

実はこの像の真ん前に中国資本の「熱海パールスターホテル」がデンと構えているのだ。

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ここには元々熱海を代表する老舗「つるやホテル」や「熱海グランドホテル」があったのだが共に廃業となり20年余り空きっぱなしの場所となっていた。今回の新設オープンに地元では「豪華な施設ができるのは ありがたい」(熱海市観光協会・読売新聞オンライン9/17)と歓迎している。

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道路を隔てて直ぐビーチ

それでは、なぜ私が興味を持ったかというと「中国資本」だ。「社会主義」中国のはずなのだが何故それほどまでに潤沢な、しかも海外投資ができる資金を法人や個人が所有できているのかということだった。

 あれこれネット検索していて漸く分かりやすい論考が見つかった。勿論、完璧に分かったわけではないけれどね。

一つはシンクタンクのニッセイ基礎研究所のコラム「中国不動産の基本(①土地使用権)」から始まる論考。

二つはgoo blog「中国風」の「中国人が豊かになったメカニズム」。

三つは「people china.com.cn」の「WTO 加盟へ 15年の道のり」

まあ、これら論考でなるほどと思うと共に、中国の資産形成はロシアにおけるオリガルヒの蓄財とは大分異なることが分かった。

これら論考が提示することの前提として1981年の中国共産党の二回目の「歴史決議」と文化大革命総括を主導した鄧小平の改革開放路線の開始があった。

また、10月17日に報道があった中国党大会で習近平氏が強調した「中国式現代化」だ。中国では「小康社会(ややゆとりのある社会)を実現した。そして、さらなる共同富裕(共に豊かになる社会)を目指し実現する」といった到達と自賛だ。(朝日新聞 10月17日)

一方、10月19日のNHK クローズアップ現代の特集では自賛とは裏腹に中国の若者たちの厳しい現実が取り上げられていた。「熾烈な受験戦争や就職戦線、頑張らない若者の増加・・云々」そんなこともあり日本で希望を見いだそうと隣国中国からの来日者が増えているのだそうだ。どうなることやら。

詳しいことは論考にアクセスして読んでいただければいいかな。

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坂の町熱海 高所低所にホテル

複雑な状況だけれど、実際、中国国内の都市景観の変貌ぶりにも驚くばかりだ。

NHK BS のドキュメンタリー「激動の世界をゆく『巨龍 中国の"素顔"を探して』2019年9月録画」を視聴して北京の激変に驚いた。私は1990年代と2000年早々に北京観光をしているが天安門広場等観光スポットは別として街全体は全く違う印象に映った。

現実問題として中国資本(法人も個人も)による不動産の取得面積は相当なものになっているようだが日本でも外資系による不動産売買や利用についての法規制を進めてはいるようだ。(土地利用規制法 2022年10月20日施行)

話は飛ぶが、ここは冷静に対処しつつ、今は何よりも怖い状況にある核を使用してまで貫こうとするロシアの野望を挫くことが肝心だ。中国指導部の発言、行動が、ロシアに対し、それなりの影響力を持つのではと思うのだが。

仮に核使用が現実化すれば中国といえども築き上げたものを失うか、破壊されることになるのは間違いないわけで、「共同富裕」のためにもロシアを抑制する力になってくれればと期待するのだが甘いかな。

熱海からだいぶ横道にそれてしまった。

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 我が家の金木犀が開花したよ。